海外ナロー動画

YouTubeでみつかる興味深い海外ナロー鉄道の動画を厳選。古い貴重な映像、映画等作品化されたもの、現在の保存状態など、簡単な解説を付けて紹介します。あわせて関連するサイトや書籍などの資料も。

古都サン・ジョアン・デル・レイの汽車


BLWのテンホイラー41号が牽く列車がサン・ジョアン・デル・レイからチラデンテスへ。音楽は前回紹介した ヴィラ・ロボス「田舎の小さな列車」。3分

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 ブラジル内陸部のミナスジェライス州は、金や宝石など鉱物資源が豊富で古くから開発が行われ、 美しいたたずまいの街があることでも知られています。それらの街を結び鉱産物を運ぶ手段として19世紀末からEFOMという鉄道会社が 700㎞を超すナローゲージ(軌間762mm)の鉄道を建設しました。後に州政府、そして連邦の鉄道を管理するRFFSAの下におかれ、 中央~西部を管轄する部門(centro-oeste)に属したことからVFCO(Viação Férrea Centro-Oeste) と呼ばれます。かつては58輌もの蒸気機関車を持ち、その大半はボールドウィン製4-4-0、4-6-0、2-8-0でした。

蒸気機関車が人気を呼び、1983年に営業を終了した後もサン・ジョアン・デル・レイから チラデンテスに至る間が保存されており、現在も多くの観光客が訪れる名所となっています。 左は1970年代後半に Davit Corbitt という人の撮影したもの(14分)。撮影時点で火災により崩れていたラウンドハウスは、その後修復され 博物館となっています。
 素晴らしいラウンドハウスの写真は ここ、 EFOM~VFCOの機関車については、このページこのページ をご覧ください。 日本語で読める記事は、1971年と72年に訪問した けむりプロ による「ビンチドイスとその仲間たち」(「SL」誌 No9とNo10に掲載)があります。

EFPP ペルス鉄道


サンパウロ郊外から石切り場へ向かう軌間600mmのEFPPは、1980年代初めまでポーターやBLWの蒸機が活躍していました。下はすでに紹介したことがありますが、10号と16号が登場する1976年の動画。 以前は米 Sunday River Production から発売されていたようですが、現在は販売物リストになく入手が難しい模様。

保存のためコレドールに集められた車輌や、廃墟となっているペルスのセメント工場の現況などは、YouTubeに多数の動画があります。
 ペルス鉄道については、その全体像が分かる世界でただ一つの写真集 「ペルス・ピラポラ鉄道1971」(南軽出版局)をご覧ください。 また、同書に収録しきれなかったこの鉄道に関するエピソードを、当サイトの このページ で読むことができます。

EFDTCの石炭列車


南部サンタ・カタリナ州にあるドナ・テレザ・クリスチナ鉄道(EFDTC)は、メーターゲージ(1000mm軌間)の長大な路線を持ち、 テキサス(1E2) 、マレー(1C-C1)など大型蒸気を有していました。それらのうち、ALCO や Baldwin の 1D1 などがブラジル鉄道保存協会 ABPFの手で動態保存されているようです。

2013年のファン向けチャーター便。チェコ製サンタフェ(1E1)が牽く石炭列車が積込ポケットから出発。メーターゲージの機関車が各地からEFDTCに集められているようで、 YouTubeには最近撮影された走行シーンが多数ありますが、これが圧倒的に美しくお勧め。
 EFDTCについて日本語で書かれたものは、けむりプロによる「SL No6」(交友社)「ビンチドイスとその仲間たち1 ドナ・テレサ・クリスチナ鉄道」しかないと思います。

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