線路の楽しさ

      

ダージリン鉄道 1969年のバタシア ループ その3

バタシア ループは、内部から見た景観や上から見下ろした姿がよく知られていますが、今回はちょっと珍しい視覚をご紹介します。 グームから下ってきた列車がループ線を回って、ほぼ一周したあたりをダージリン側からみた遠景。急勾配でガーダー橋の下へ向かう線路は、 すでにループ交差部(ガーダー橋)から5mほど下っていますが、下段(下の道路わきの線路)までは、さらに10m以上の差があります。

ガーダー橋をくぐった直後の列車を見下ろしたのが下左。その先も下段のループは道路より低い溝を進んで行きます。

下段のループを一周して左にカーブ、ダージリンに向かうところが下の写真。この地点では線路と道路の高さは同じ。つまり、道路が大きなΩを描いて下る高低差と 線路が一周半して下る高低差とが、同じなのです。自動車道路に比べて、鉄道線路が高さを克服することが大変だということが、非常によく分かるシーンだと思います。

いちばん上の写真と同じ位置で一周してきた列車。4点すべて1969年。撮影=杉行夫

逆にダージリン側からバタシア ループに入る列車を撮影した最近の様子がサイト「夢遊生活の日々」 2007年の訪問記 2015年の訪問記 にありますので、50年間の景観の変化を比べてみることができます。
 なお、バタシア ループを登る蒸気列車の最も美しい瞬間は、『ダージリン・ヒマラヤン鉄道&マテラン登山鉄道』に掲載されていますので、 是非ご覧ください。

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