ストラクチャーの魅力

      

森林鉄道の魅力を探る   本線・支線の木橋

  上)本線・支線の木製トレッスル橋の基本構造。下)2段にしてあるもの

新刊『助六』の後半では木橋と作業線(作業軌道)の歴史や工法について解説をしていますが、作業線の成り立ちに重点を置いているため、 本線や支線の木橋の構造については図解をしておらず、文章と写真だけでは若干分かりづらいかもしれません。
 右の図は、『助六』の編集の過程で作成したスケッチの1つで本には掲載していない下絵段階のものですが、木橋を作りたいモデラーの方に役立つかと思い、 WEBで公開することにしました。王滝本線は大型の機関車が長い運材列車を牽引するので橋は短いものも鋼桁になっていたようですが、 支線の鯎川線には規格は「1級線」でありながら、このような木橋が存在していました。

左写真が実際に鯎川線の坊主岩~助六間に架けられていた木橋で、コンクリートの橋台、上下面が平らに製材されている丸太、 カスガイやボルトの使用など、同じ木橋でも作業線とは大きな差があるところが分かります。枕木を支えている太い丸太の継ぎ方も、端が横にズレている作業線の例 (『助六』132ページの写真と図参照)とは違い、下の写真中央部に見られるように斜めにカットし上下にぴったり重ねています。


作業線と違い丸太の端は斜めにカットされ上下に重ねられている 鯎川線坊主岩~助六間(1級線) 2枚とも撮影=高橋滋

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