ストラクチャーの魅力
社紋のある駅舎
「5月の写真」でとりあげた下津井電鉄の天城(あまき)駅。今回は、植えてある木ではなく駅舎に注目してみましょう。
駅舎の正面を見たところです。屋根の上に見える尖った飾りは、西大寺鉄道の駅にも似たデザインがあり、いつの時代の建造かということも気になるのですが、さらに近寄って入口を見てみると…
軒下に社紋が付いています。「下」という字を上下さかさまに組み合わせ「対」にして「しもつい」を表しているという、たいへんユニークなマークです。
右の自転車置き場の奥には、アイスクリームのボックスがあり、扉にはコカ・コーラとペプシのロゴが見えるので、どうやら建物の右の部分は売店のようです。
屋根や社紋は洒落ていますが、裏に回ると(下写真)ただの民家のようにも見えます。
駅舎と住居が一体化している例は他にもありますが、この駅は表と裏の落差が何とも言えません。下津井軽便開業時に建てられたのか、売店部分は後で作られたのか等々、さまざまな疑問がわいてきます。残念ながら、もはやそれを知ることは叶わないかもしれませんが。