四季折々の姿
雪の妙高連峰と頸城鉄道
上の写真は新年にふさわしい絵柄を探して画像ストックから引っ張り出してきたものです。以前にとりあげた「百間町のコッペル2号機が煙を吐いた」訪問のときに、朝の新黒井の駅で撮影された一枚。おそらく撮影者は、駅の遙か後方に連なる雪の山なみが朝陽に輝くさまに感激してシャッターを押したのでしょう。もう1枚、車両ではなく雪山に露出をあわせたカットが残されています。
写っている山の名前を知りたくなったので、カシミール3D(*)で新黒井駅からの見え方を確認してみました(下の画像)。ピークは左から妙高山、火打山、焼山で、あわせて「頸城三山」、この一つながりの山地は「妙高連峰」とも「頸城山塊」とも呼ばれるのだそうです。
妙高山の名は、列車名にもなったことから鉄道ファンには有名ですが、長野盆地側、特に南東の牟礼あたりから眺めると実に立派にそびえたつ姿が見えます。
頸城平野の側からだと意外と目立たず、頸城山塊の一部であることがよくわかりますね。妙高と火打はともに「日本百名山」に選ばれています。
頸城鉄道は概ね平坦な田園地帯を走る路線でしたが、晴れた日には彼方にこのような美しい山なみを見ることができました。妙高山の左側には、頸城平野と信濃川を隔てる低い山地が連なり、写真と反対側を向くと、民謡で有名な米山が見えます。
下の写真は百間町から見える妙高連峰。新黒井から百間町までの間で線路がカーブしているため、百間町ではこれらの山が横に見えるわけです。田園風景を見せる模型のレイアウトでも、こういう背景があると、また一味違った表現が出来るのではないでしょうか。
* ご存じない方のために少しカシミール3Dの紹介を。これは日本中の地形をあらゆる角度から画面上に表示できる無料のソフトウェアなのですが、GPSデータと連携させて歩いたルートを地図上に表示できるので、登山家に広く使われています。
その他にもたいへん豊富な機能を持っているため、写真の撮影場所や季節・時間などを分析するためにも、きわめて強力なツールとなります。日付や時刻の設定を変えれば日光のあたり具合も変えられ、地名や山の名などを表示することができ、山肌の色合いや画角の変更も可能です。関心のある方はここをご覧ください。