ストラクチャーの魅力

    

神社のある駅 (尾小屋鉄道 西大野)


 神社仏閣が線路脇にあるところは、軽便鉄道でもそう多くはありません。駅のそばにあるのは頸城鉄道の大池と尾小屋鉄道の西大野くらいではないかと思います。大池の神社は少し奥まった所にあってあまり目立たないですが、後者は存在感抜群です。
 西大野は交換可能な駅で島式ホームがあるのですが、見る角度・視点によってまったく違う印象がある非常におもしろい場所でした。1970年代の半ばに道路が舗装されるまでは、まるで駅全体が併用軌道上にあるような感じだったのです。構内と接している砂利道が同じレベルで、鉄道の道床と車道を分かつのが小さな側溝だけなので、右写真のような角度だと、一つながりに見えて区別が付きません。
 そして、その道路のすぐ向かいに瀧浪神社があります。右は朝陽に照らされた鳥居の前を新小松行きの列車が出発するところ。

 線路のすぐ右が道路 1970年11月 撮影=山猫軒主人

 神社の境内側から眺めた様子は左のような感じで、参道のすぐ向こうにホームと待合室が見えます。駅の向こうは田圃が広がっています。
 この写真ではキハ3の陰に隠れて見えませんが、待合室もちょっと面白い形をしていました。左端に見えているのは農協の建物。そのさらに左に踏切がありますが、遮断機はなく「とまれ見よ」の小さい標識があるだけで、踏切も駅の一部であるかのようでした。
 いずれそれらもご紹介する機会があると思いますが、『私が見た特殊狭軌鉄道 第2巻』(今井啓輔著)に駅周辺の建物なども描き入れた図があり、左写真と反対側からの遠景や待合室の写真も掲載されていますので、関心のある方はぜひご覧ください。

 境内から見た西大野駅。この写真では砂利道と道床の色が違い境界が分かる 1971年4月 撮影=高田三郎

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