ストラクチャーの魅力

     

駿遠線の小さな駅

 静岡鉄道駿遠線には、貨物側線や車庫を持つ大きな駅もあるのですが、ホームと待合室だけのシンプルな駅もありました。袋井側(旧中遠鉄道)に、こういうタイプが幾つかあったようで、踏切を渡る自転車の向こうに見えているのが七軒町(しちけんちょう)駅です。

 静岡鉄道駿遠線 七軒町駅 袋井方を向いて撮影 1967年3月 4枚とも 撮影=夢遊仙人

 踏み切りの手前には小川があります。上の写真で、小川の土手に停めてある自転車の持ち主は、釣りでもしているのでしょうか。ちょっと気になります。
 ホームは中央部分がコンクリートで、両側に増設した部分は枕木と土でできているらしい。壊れかけた?柵と、その脇にあるたった2段の階段が絶妙です。駅名票と待合室以外には何も無し。これ以上省略できないくらい簡素ですが、待合室を支える2本の柱も印象的で、模型化に好適な素材ではないでしょうか。


 最後に反対側から見た写真を。田圃の畦をちょっとだけ広げて、その上にホームと待合室をつくってあることがわかります。駅の向こうに見えるお婆さんと自転車が、良いアクセントになっていますね。人形と自転車を添えて、小さなレイアウトに再現したい情景です。

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