ストラクチャーの魅力  

  

田圃の中のかわいい駅 (尾小屋鉄道塩原)

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左手が波佐羅を経て尾小屋方向、右手が沢を経て新小松方向。ディーゼルカーは遠鉄奥山線からやってきたキハ3。1975年秋 撮影=高田三郎

 「軽便の駅」というと、先にご紹介した花巻軌道線のように駅としての施設が見当たらないところもありますが、たいてい始発駅と終着駅はそれなりに立派なつくりでした。途中駅で交換施設のあるところ以外には、片側に小さなホーム、その上に待合室という簡素なものがたくさんあり、そうした「これ以上小さな駅はないだろう」と思わる駅の中には、周囲の景色とあいまって「模型にしてみたくなる」例がいくつかあります。

 今回とりあげる尾小屋鉄道の塩原は、九十九里鉄道の荒生や頸城鉄道の鵜の木などと並んで、とても雰囲気の良い小駅です。
 村の中心や街道と少し離れたところに長い直線が敷かれているのは、建設時に費用の安いルートを選んだせいかもしれません。ホームは畦との境目がはっきりせず、周囲より少しだけ高くなっているので、上の写真のように田圃の中に浮き上がっている感じに見えるところが素敵です。
 この駅を鉱石運搬用索道の鉄塔上!から見おろした写真が、「夢遊生活の日々」で公開されています。10月の軽便鉄道模型祭でも「会場限定品」として販売されていました。

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軒先には裸電球。周辺に明かりがないので、夜になるとこれだけがあたりを照らす。1975年秋 撮影=高田三郎 4枚とも

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