今月の写真

「今月の写真」では、南軽出版局関係者が撮影した、軽便の魅力に溢れるシーンを公開します。ここで掲載したものは、翌月には再分類して「軽便の魅力」ページの画像倉庫にしまっていきます。 当面は隔週の更新で、新刊の書籍の見どころや、軽便鉄道の魅力を掘り下げるシリーズを続ける予定です。

ダージリン名物?飛び乗り/飛び降り

ダージリンの街中を走る列車は、とてもゆっくりなので簡単に飛び乗り・飛び降りができます。 『ダージリン・ヒマラヤン鉄道&マテラン登山鉄道』 では最も印象的なシーンを何枚か紹介していますが、 今回は他の面白い光景をご紹介。

飛び乗り1

上の写真は、前回ジープの話でとりあげたうちの1枚に続くカットで、列車はダージリンからバタシア・ループに向かう途中です。 客車の窓には、ただ乗りして遊んでいると思われる子どもたちが鈴なり。 今まさに飛び乗り最中の帽子をかぶった男性は、子どもが2人身を乗り出している扉に無理やり乗り込もうとしているようです。 隣の駅あたりまで無賃乗車をするつもりなのか。それとも、「いい大人」が子どもたちに割り込んで遊んでいるのでしょうか。

左は同じ列車に飛び乗る半ズボンの少年。よく見ると、上の写真で帽子をかぶった男性の左に見えている子どものようです。 しかし、このカットは上の写真より前に撮られたものではなく「後」の撮影。つまり、この少年は走行中の列車から いったん飛び降りて再度、飛び乗りをしているのです。
 そうしてそんなことが分かるのか? 下の写真を見てください。これも同じ列車ですが、 2輌目の客車の前のデッキには帽子の男が立っており、半ズボンの少年は同じ客車の後部デッキにつかまっています。
 帽子の男が乗り込んだ後、この少年は列車から飛び降り、同じ2輌目の客車の後部デッキに乗り込んだわけですね。帽子の男のせいで 狭いところに押し込まれるのが嫌だったのか、単に遊びでやっていただけなのか。そのあたりは本人に訊かねば分かりませんが、 営業中の列車でこんなことが許されていたのも、ダージリン鉄道の魅力の1つでした。

飛び乗り2
飛び乗り3
3枚ともダージリンからバタシア・ループへ向かう列車。1969年。撮影=杉行夫

ところで、「夢遊仙人」さんのサイトにある2007年のレポートをみると、 今でも飛び乗り・飛び降りをする高校生が大勢いるようです。ダージリンの住民が増え、交通事情もすっかり変化したのに、 こんな習慣だけが「伝統」になっているのは、とてもおもしろいですね。

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