今月の写真

「今月の写真」では、南軽出版局関係者が撮影した、軽便の魅力に溢れるシーンを公開します。ここで掲載したものは、翌月には再分類して「軽便の魅力」ページの画像倉庫にしまっていきます。 隔週で更新していますが、しばらくの間、阿里山森林鉄道の今昔を追うシリーズを続ける予定です。

火掻き棒をキャブにぶら下げているシェイ

火床整理に使われる火掻き棒(ポーカー)は、普通の蒸気機関車では運転室内に置かれていますが、阿里山のシェイはキャブ左側にぶらさげています。 どの写真を見ても、18トン機も28トン機も例外なく、左側出入り口の前に付いているフックに、円形の持ち手の部分を引っかけています。 ライマ出荷時の写真では確認できないので、フックは阿里山に来てから付けられたのでしょう。左の写真では手前の31号だけでなく、奥に見える32号にも火掻き棒が下がっているのが見えています。
 ところで、下げている火掻き棒は先端が直角に曲がっていて、前回話題にした作業には向きません。 灰箱から横に掻き出したり、線路わきに落とした灰を均すには、先端に鍬の刃のような平たい部分が付いているものが便利で、前回の写真で実際に使われているのは そのタイプ。細くて直角に曲がった火掻き棒はキャブに下がったままなのです。

奮起湖にて 1966年 撮影=夢遊仙人
 火掻き棒2つを下げている17号機 1980年 撮影=高橋滋

では、鍬のような形をした火掻き棒は何処から持ってきたのか?というと、阿里山から奥のタタカ線に入る18トン機では 右写真のように台枠にあるフックと針金でぶらさげていることが確認できます。 林場線の給水地には器具を保管する施設がなく、長距離走行をする際には 機関車に備え付けておくようにしたのだと思われます。

 タタカ線を走行中の18トン機 1968年 撮影=杉行夫

実際にこれを下げて走行中の様子が分かるのが左の写真。林場線仕様でない18トン機がタタカ線の運材列車を牽いているときも、この棒を下げている写真が見つかります。

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