今月の写真

「今月の写真」では、南軽出版局関係者が撮影した、軽便の魅力に溢れるシーンを公開します。ここで掲載したものは、翌月には再分類して「軽便の魅力」ページの画像倉庫にしまっていきます。隔週で更新していますが、当面は「味噌汁軽便」ものを月に1~2程度、合間にその他のものを交えてご紹介する予定です。

森林鉄道の魅力を探る   助六の作業線ダブルΩを下る運材列車

Ωの上部の線路から見下ろしたところ 3枚とも1973年10月 撮影=かねた一郎

木曽の鯎川線に撮影に入った鉄道ファンは何十人もいると思いますが、作業線の運材列車の走行写真を撮る機会に恵まれた幸運な者は、あまり多くなかったはずです。 大鹿から助六まで歩くと片道3時間以上かかり、しかも作業線には決まったダイヤがなく、ある程度の荷が積み込まれた段階で順次おろしていたようなので、 助六に行き着いても、その日に列車が走るとは限りません。ですから、営林署関係者のご厚意に頼って送迎していただいたり、助六の合宿所に泊めてもらわないと、 作業線の列車を撮影するのはなかなか難しかったわけです。
 南軽出版局の新刊『助六』では、こうした条件をクリアして助六で撮影された作業線の走行写真の中から、構成やレイアウトを考慮してさらに絞り込んだ極めつけの写真を掲載しています。 諸般の事情により編集の過程で残念ながら割愛した写真もあり、今回はそのような一例をとりあげてみましょう。
 作業線のΩを左右に折れ曲がりながら下っていく列車です。実際に見ていると、この急カーブを丸太を積んだ列車がゆっくり曲がっていくのは非常に おもしろい光景なのですが、静止画像ではそれがなかなか伝わりにくい。右の3枚は標準レンズで撮影したものをかなり拡大しトリミングして いるので、シャープネスの面で難がある上に、曇天でコントラストも鈍くなっています。
 というわけで『助六』47ページには、列車が右上写真の位置に来ているところを別の機会に別の撮影者が望遠レンズで狙った写真が掲載されています。実際に 比較してご覧になると、掲載したカットの方が圧倒的に印象が強く、なぜ右の一連の写真を使用しなかったかという理由が、お分かりいただけると思います。
 なお、このΩを列車が折れ曲がりながら通りぬけていく動画は、天賞堂から発売された三成善次郎氏撮影のビデオ『木曽森林鉄道・助六谷』で見ることができます。

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