今月の写真

「今月の写真」では、南軽出版局関係者が撮影した、軽便の魅力に溢れるシーンを公開します。ここで掲載したものは、翌月には再分類して「軽便の魅力」ページの画像倉庫にしまっていきます。隔週で更新していますが、当面は「味噌汁軽便」ものを月に1~2程度、合間にその他のものを交えてご紹介する予定です。

軽便鉄道の魅力を探る    草津温泉駅

 草軽電気鉄道の始発駅、新軽井沢は、地方私鉄 1960年代の回想で立派な建物と、その裏のホームの様子を見ることができます。今回紹介する終着駅の草津温泉もまた、新軽井沢と同様に行き止まりの島式ホームですが、駅へ入るところのカーブ、とくに右側のふくらみ具合がなんともいえず素敵です。

草津温泉駅 1958年7月 撮影=細井扇郎

 駅は草津の町はずれにあったので、周囲の風景からは温泉街の雰囲気はまったく感じられません。草軽ではホームにちゃんとした屋根があるところが少なく、大きくて長いY字屋根を持つのはこの草津温泉だけで、なかなか立派な印象があります。
 ポイントは写真の左方にある1つだけで、機回し線がない。どうやって機関車を先頭に付け替えていたかというと、推進で駅を出てしばらく戻ったところにある側線を使っていたのです。しかも、客車を側線に突放しておいて車掌がハンドブレーキを回して減速、機関車がそれを追い越して前に回るという、相当に乱暴な方法をとっていました。

 島式ホームの向こうには、ホームと直角に駅舎があります。右の写真は、その入口側。上の写真と反対から見たところで、駅名の看板は右から「駅泉温津草」と書かれています。
   こういうふうに、行き止まりの駅でホームと直角に駅舎がつくられているところは、花巻電鉄の鉄道線花巻温泉駅や、栃尾線上見附駅など、軽便鉄道にはいくつか例があります。地形や周囲の道路などの関係でそうなっているのでしょうが、こうした配置はレイアウト上の終端駅で駅舎のスペースをとりにくい場合に巧くデザインすると効果的ではないかと思います。

1962年 全線廃止の直前 撮影=杉行夫

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