特別その他
ロゴマーク特集 その2
このところ車両が続いたので、以前にもとりあげたロゴマーク、
「社紋」特集の2回目です。「自社レイアウト」のオーナーの皆さんの
参考とすべく、今回は軽便鉄道に限らず、3フィート6インチの
私鉄や専用線の例を中心にご紹介しましょう。もちろん、画像は実際に車体に付いて
いた状態のものです。
まずデザイン的に秀逸なもの。丸い形が多い中で、上左の2つは他社の例にとらわれない発想がたいへんユニーク。
日本ステンレスの専用線で使われていたコッペルは大井川鉄道に保存されていますが、
このマークは現役時代の1275に描かれていたものです。
貝島炭坑は、貝島家の家紋である「剣カタバミ」をもとにしたもの。専用線なら
お宅の家紋をアレンジするという手もあります。日本曹達のかわいい「雪ウサギ」
マークはタンク車に付いているものを見た方も多いかと思いますが、かつては
天塩鉱業所の専用線で、こんなマークが客車に描かれていました。
日本甜菜糖は社名のローマ字そのまま。雄別もYとC(石炭のcoal)を組み合わせた
もののようですが、無理のない良いデザインだと思います。函館市電の中央部分は、どういういわれがあるのか謎。凝っている
のは津軽鉄道で、動輪マークの周囲は、「津」の右側と「軽」の右側をあしらった
のではないかと思われますが、詳細は不明です。
下の判じ物シリーズに行きます。謎解きはマウスをクリックしてください。上左から
順に伊予鉄道、島原鉄道、鹿島参宮鉄道、下野電気鉄道(*)、下段は茅沼炭化工業、
上田丸子電鉄、小名浜臨港鉄道、南薩鉄道です。
鹿島参宮の中央は、丸ではなくマの字を曲げたもの。岩内の8100には「カ-ヤ-ヌ-マ」マークがテンダーに付いていました(「鉄道讃歌」61p参照)。上田丸子電鉄の強引な詰め込み方、小名浜の「小」と「名」、南薩の「南」の字の曲げ具合なども
ここまで行くと見事と言うほかはありません。
* このマークは、1950年代末に東武鉄道矢板線の駅構内に放置されていた貨車の廃車体に
付いていたもので、1943年に東武鉄道に買収された「下野電気軌道」のものであるとみて
間違いないと思います。
あまり複雑にしてしまうとインレタでも見えにくいですから、HOナローなら
スッキリしたデザインが良いかもしれません。左にシンプルな例をまとめてみました。
北陸鉄道と北日本製紙は、どちらも「北」の字を使っているようです。☆のマークは北海道炭坑汽船の社紋で、真谷地の8100の☆は有名ですが、これは夕張鉄道の新二股から出ていた角田炭鉱の電車に付いていたもの。かなり珍しい写真です。釧路臨港も良い図柄だと思いますが、もしかしてこれも「く」が4つとか、そういう発想だったりして。