編成や運行のおもしろさ
続行で中ノ沢へ
坊主岩のΩを登り、樽ヶ沢を過ぎてしばらく進んだところに、急カーブの切通しを抜けると雄大な景色が広がるところがあります。 線路が谷を緩い大きなカーブで回り、行く手の線路が断崖にへばりつくように進んでいく姿が見えるのです。
新刊「助六」をお求めいただいた方は、71ページを開いていただければ、この場所を下る運材列車の写真があります。
掲載した写真は90mmレンズを付けた35mmカメラで撮影したものですが、135mmのレンズだと、このようになります。
カーブの連続する坊主岩から上の区間で、線路端で列車全体を横から撮影できる場所はここしかありません。
71ページの運材列車を牽いている機関車が坊主岩に積車を置いて、留置してあった空車を牽いて上がってきたところが
この写真です。後を大型のモーターカーが続行で上がって行く様子を1枚に収めることができました。
実は、71ページ写真だけでなく、72ページの写真、そして表紙写真もこの場所で撮影したものです。
銀河書房の「木曽の森林鉄道」の冒頭にあるカラー写真で、左端に大きな岩がそびえたっているのが見えますが、
その岩の上に登ると3つの異なる姿を撮影できる場所だったのです。同時発売の新刊「軽便讃歌VIII」33ページに、
北市正弘さんが描かれた「仏岩」付近の図がありますが、そこで「R60.2」と記されているのが岩のある地点です。
樽ヶ沢と並ぶ鯎川線の好撮影地なのですが、名前がありません。(あるのかもしれないけれど分かりません。)
軽便祭の会場で、あるモデラーの方に「模型を作るのにも名前がないと分かりにくい。ここは何という場所なのか?」
というご質問をいただきました。たしかに呼び名がある方が親しみやすさも増しますね。ちょっと考えてみようと思います。